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催眠療法への道

新しい年が始まりました。皆さまいかがお過ごしですか?

お陰さまで「セラピールーム 菜の花」は開室6年目を迎えました。ルームも、今の場所に移ってから5年目となりました。

ところで、菜の花のセラピーは、潜在意識の特性を生かしたもの・再現性があるものだけを使いたいと思っています(主に催眠療法とNLPです)。それ以外の超現実的なものや、証明できないものなどは、私から使う事はありませんし、扱う必要はないと思っています。

セラピーをさせて頂いている感覚は、高性能の精密機械を修理する感じでしょうか。潜在意識の微妙な調整をして、その方が元々持っている能力を、再び発揮できるよう、お手伝いをしている感覚です。

最初は、イメージワークやフォーカシング・ゲシュタルト療法といった心理療法だけをやっていて、催眠療法まではやらなくても良いと思っていました。

それが、時々お客様が自分から催眠状態になってしまう事が続き(「全ての催眠は自己催眠」という言葉がありますが、その通りですね)、しかもその方がセラピーの効果が高い事が分かり、これは催眠療法も学ばなければと思ったのです。

改めて催眠療法を学んで見ると、催眠療法はとても安全で、確実で、解決が早い事が分かりました。それからは催眠療法をメインでやってきましたが、その後、さらに催眠療法の進化形と言われるNLPに出会い、今はNLPも取り入れた、より安全で、確実で、解決の早い催眠療法をご提供しています。

催眠療法とNLP、その効果は広い範囲に渡っているので、これ以上のものは、今の所必要ないのではないかと思う位です。

「セラピーの後、また元に戻ったらどうしたらいいですか」とご質問を受ける事も多いのですが、大丈夫、そのような事はありません。

最初のセラピーからしばらくたって、別のテーマで来て下さる方もいらっしゃいますが、その方々も「最初の問題はもう大丈夫」とおっしゃって下さいます。

前回のブログにも書いた通り、人間は、自分で思う以上の能力を、沢山持っています。もちろん問題を解決する力も、もう皆さまの中にはあるのですよ。

昨年は、多くの方々が困難に見舞われた大変な一年でした。でも、それを乗り越える強さも持っていると信じています。そのお手伝いができれば、こんなに嬉しい事はありません。

今年も、どうぞよろしくお願いいたします。

自分の力に気づきましょう

今年もあとわずかになりました。新しい年を前に、ブログに何を書こうかと思った時「これしかない」と思った事があります。それは「人は、自分で思っている以上に、はるかに力のあるすばらしい存在だ」という事です。逆にいえば、人間は持っている力を過小評価しすぎているのです。

先日テレビで、日本の古武道の達人(甲野善紀氏)が、自分の体重の2倍もある相手を楽々と持ち上げ、ひっくり返す所をやっていました!それは常識では考えられない動きだそうですが、だれでもコツが分かればできるそうです。

それは「重いものは手足に力を入れないと持ちあがらない」という思い込みを捨て、自分も一緒に持ち上がるような気持ちで、全身を一度に動かせばいいのだそうです。

まさに逆転の発想ですが、それができるのは、私たちの中にその力が備わっているからです(ちなみに催眠療法では、思い込みを捨てるのが、とても楽にできます)

現代のような便利で豊かな生活をしていると、自分が持っている力がどんなものか、試すチャンスがなかなかありません。その意味では、今年の大災害も、もしかしたら「私たちの持っている力をもっと使いなさい」というメッセージでもあるのかもしれません。

来年こそは思い込みから抜け出して、自分の本当の力に気づきませんか?それは、自分で決心しさえすればいいのです。

来年も、どうぞよろしくお願いいたします。

心から頼れる人

催眠で色々なイメージ体験を深めて行くと、多くの方が「心から頼れる人」に出会われます。

それは、全然知らない人の事もあれば、身近な人、亡くなった懐かしい人、あるいは自分の分身、未来の自分、未来の恋人だったりします。

「ハイアーセルフ」とか「守護霊」「天使」と呼ばれる存在もありますが、それとは違います。イメージで感じるハイアーセルフなどは、とても抽象的で、あいまいなアドバイスしかもらえない事が多いようです。

でも、自分の中の「心から頼れる人」は、具体的な質問をしても、ちゃんと具体的なアドバイスをしてくれます。

共通するのは、実際の自分が「こんな人に頼れたらいいなぁ」と思うような、とてもしっかりしていて、信頼が置ける人だという事です。

人間は成長するにつれ、お母さんの保護から少しずつ離れて行き、最後には一人の人間として生きられるようになります。その時に何より大切なのが「自分の中の、100%信頼できる存在」です。

もしそれが見つからなければ、とても不安になったり、寂しくなります。そして、自分の外側、つまり他人や物に依存しなければいられなくなったりします。

でも、それを続けるのはお互いに不幸なことですよね。

もし、自分の内側に「心から頼れる人」を発見できれば、こんなに安心で心強い事はありません。その人は、一生そばにいてくれて、どんなに頼りにしても大丈夫だからです。そしてその人がいるからこそ、現実の人間関係も豊かに、幸せなものになります。

その人はだんだん自分と同化していって、最後にはただ存在を感じるだけになるかもしれません。それでも、感じる安心感や心強さは変わりません。

どんな人でも、広い広い潜在意識のどこかに「心から頼れる人」が存在していて、あなたと出会える日を待っています。

遠慮は無用です

セラピーをさせて頂いていて気がつく事は、どなたもとても豊かな才能をお持ちなのに、その事に気付かれないでいる方々が、とても多い事です。

それは、一つには日本人の持つ「謙譲の美徳」というのが、行きすぎてしまっているからのようにも思います。でも、それは本当にもったいない事です。

意識の100万倍と言われる潜在意識の中には、意識では忘れてしまった才能が、実にたくさん隠されているのです。催眠療法をさせて頂いていると、そんな能力が沢山見つかります。

そもそも、知らない間に日本語を覚えてしまい、自在に使いこなしている事だけでも、すごい能力だと思いませんか??知らない間に身につけてしまった事は、大したことではないように思いがちですが、とんでもない、だからこそすごい事なのです。

ずっと以前の日本のように、社会に合わせ、回りの人に合わせる生活が、安定した生活を保障してくれた時は、遠慮した方が良い事が沢山あったかもしれません。でも、今は時代が違います。しかも大震災までありました。

自分の中に眠っている才能に気付かない、使わないのは、その方自身にとってはもちろんの事、世の中にとって、大きなマイナスだと思います。

自分の持っている才能は、年を経ても減る事はありません。

セラピーの目的は、その方が持っている沢山の才能に気付き、その才能を柔軟に発揮して、自分だけでなく、回りの方々とともに、楽に、幸せに生きて頂くためのものです。

人生は一度だけ。遠慮している暇はありませんよ。

説明が長いです

セラピールームにおいで下さる方々は、ほとんどの方が催眠を受けるのは初めての方々です。そして、「催眠療法」というのは、何だか良く分からなくて、何が起きるのか分からない印象をお持の方が多いです。

そのような方々が、少し不安な気持ちを持たれるのは、催眠療法があまりポピュラーではない日本では、仕方のない事ですね。

でも、私は「催眠療法」は、実はとても早くて、確実で、安全な療法と思っていますので、できるだけ安心して頂けるよう、最初にしっかりと催眠についてお話をさせて頂いています。

その時間は、大体30分前後なのですが、場合によっては1時間近くかかる事もあります。本当はまだまだお話したい事があるのですが、あまり時間を取り過ぎて、実際のセラピーの時間がなくなってしまうと困るので、このあたりで我慢しています。

もし、もっと話を聞きたいと思われる方は、どうぞご遠慮なく、何でもお聞きくださいね。催眠療法や潜在意識の話はとても面白いですし、私は質問されるのが大好きなのです。

初めての催眠

だれでも最初に催眠を体験する時は、ちょっと不安になるものです。菜の花に来て下さるお客様も、初めて催眠療法を受けられる方は、だれでも「ちょっと不安です」とおっしゃいます。

実は私も、催眠療法は難しいと思って、最初は心理療法を専門にやっていました。もし催眠療法を扱って、お客様に恐い思いをさせてしまったら、責任重大ですからね。

それが、今ではほとんどの方々に催眠療法を体験して頂くようになったのですから、自分でも感慨深いものがあります。

そうなった理由ですが、ある時、心理療法をやっているつもりが、お客様の方が自然に催眠状態になって、いつもよりずっとスッキリとされた事があったのです。その時はびっくりしましたが、その後も同じような事があり、「どうやら催眠療法の方が効果がありそうだ」と思うようになりました。

そして、あらためて催眠療法を学んでみて、その奥深さ、幅広さがすっかり気に入りました。何しろ心理療法でできる事は、催眠療法の中でもできますし、しかもその方が、確実に、早く楽になれるのです。

そして、心配していたような「恐い体験」というのも、充分気をつけていれば決して起こらない、という事も分かってきました。

催眠療法は、ちっとも怖くありません。逆に、心身共にリラックスできて、心も体も健康になれる、とても心地よいものです。ぜひ多くの方々に催眠療法の良さを知って頂きたいと思っています。

催眠はタイムマシン

私はけっこうSF小説が好きで、タイムマシンも本当にあったらいいなと思います。でも、現実的に考えると、今の科学では無理だし、そもそも人間の住んでいる世界のレベルでは、タイムマシンはありえないと思っています。

何とも夢のない話ですが、催眠の中では、まるでタイムマシンに乗って、過去の出来事を変えられたと思える体験ができてしまいます。

例えば、学校時代に嫌な思い出があったとして、その時のクラスメートを変えて、先生も変えて、本当はとても居心地の良い学校に通っていた、そんな風に変えてしまう事もできます。

もちろん、それは心の中のイメージでのお話ですが、私たちの潜在意識は、ありがたい事にイメージと現実の区別がつきません。だから、それが本当だったと感じてくれるのです。そして、もう学校時代の事を思い出しても大丈夫になります。

考えてみれば、過去の出来事など、この世界のどこにもありません。あるのは、私たちの心の中の記憶の世界・潜在意識のイメージの世界だけです。

それなら、今の私たちが幸せに、生き生きと生きられるように、心の中のイメージを変えてしまってもいいのです。

効果的な心理療法は、どれもイメージの書き換えをやりますが、それがまるで本当の事だったようにスッキリできるのは、催眠が一番かな、と思います。

ソフトな催眠、ハードな催眠

他の催眠療法を受けられた方が時々来て下さいますが、そのような方々から「菜の花の催眠はとてもソフトですね」と言われます。

自分では普通にやっているつもりなのですが、もっとハードというか、グイグイくる感じの催眠もあるのだそうです。

確かに、辛い気持が強い時には、もっと強力なやり方がふさわしい時もあるかもしれません。

でも、私は「悩みの原因がどこにあるか、どうすればよいかを知っているのは、その方の潜在意識だけ」と思っているので、私が潜在意識の代わりになって、セラピーを進める事はありません。

私は、お客様が安心して催眠状態でいられるよう、潜在意識が働きやすいよう、サポートさせて頂いているだけです。

そして、そのようにすることが、一番早く、確実に、楽になって頂ける道だと思っています。

例えば世界一のシェフのお料理を堪能するためには、シェフの作り方に口を出してはいけないようなものです。

お料理は素人の私が口を出せば出すほど、味が落ちていくのは当たり前の事ですからね。ただシェフが安心して料理に専念できるよう、見守っているのが一番いいのです。

催眠の深さ

催眠療法を受ける時、深く入れば入るほど効果も高くなるような気がしますが、実際はそうではありません。催眠の深さと問題解決は、あまり関係がないのです。

深い催眠状態になって、沢山涙を流してすっきりしても、しばらく経つと、また元に戻ってしまう話を聞く事がありますが、これは催眠状態でストレスが解放されただけで、セラピーがうまく行ったとは言えません。

セラピーの目的は、毎日が楽に過ごせるようになる事です。そのためには深い催眠は必須ではありません。どの深さの催眠が一番良いかは、その方の潜在意識が一番よく知っています。

ですから、とても深い所まで行かれる時もあれば、まるで普通のおしゃべりをしているような時もあります。途中でティータイムを取る方もいらっしゃいます(その場合でも、すぐまた同じ深さに戻れます)。

そして、深くても浅くても、その方が毎日を心も体も元気に過ごせるようになられたなら、それが一番良い催眠なのです。

体の病気と催眠療法

心と体は一つといいますが、お見えになるお客様の中で、体の不調も同時にある方は、珍しくありません。

また具合が悪い時でも、何かに夢中になっている時は、不思議と体調はよくなっている、そんな体験は多くの方が持っていらっしゃるのではないでしょうか。

多くの病気には、このように心の状態が深く関わっています。

催眠療法の本質の一つは、心身の調子が良い状態を体験できる所にあると思います。

催眠療法を受けて頂くと、最後には体が軽くなったり、暖かくなったり、とても気分の良い状態になって終わります。そして催眠から戻っても、その状態をいつでも思い出せるようにして頂きますので、体にかかるストレスもずっと減り、回数を重ねるごとに、心だけでなく体の症状もよくなってこられます。

今までに対応させて頂いた主な症状は、次のようなものです。

頭痛、肩こり、不眠、耳鳴り、めまい、慢性疲労、冷え症、喘息、腰痛、過敏性腸炎


*催眠は治療ではありませんので、症状のある方は、必ず医師の診察をお受けになって下さい。
催眠はストレスを軽減し、治療効果を高めるものです。

本当の個性を知る

セラピーの終わり方は色々ですが、本当の個性を発見できた時に終わる事も多いです。

例えば兄弟姉妹の末っ子に生まれて、両親はもとより、お兄さんやお姉さんからも「一人では何もできない子」「頼りない子」「引っ込み思案な子」などと、悪気ではないにしろ、そのような見方やポジションを与えられ、ご自身でもずっとそのように思っていた方が、実は「積極的」「世話好き」「社交的」であったと分かったりします。

その方は末っ子としてお世話されるのではなく、本当はお姉さんやお兄さんとして、お世話するのが得意だったのです。

あるいは、とても個性の強い両親や兄弟姉妹の存在があって、ご自身とじっくり向き合う時がなく、自分の事が分からなくなる、そんな時もあります。

どなたにも豊かな個性と、すばらしい才能があるのに、それらを発揮できないばかりでなく、そのような個性や能力を持っている事さえ分からせてもらえない、そんな環境を生きてきたのだとしたら、生きづらくなるのも当たり前の事です。

催眠療法で、自分らしくいられた時の事を、深い記憶の底から思い出し、本当の性格や、持っている能力に気がついた時、「そういう事だったんだ」と、すっと楽になっていかれます。

インナーチャイルドに会えない時

インナーチャイルドを癒そうと会いに行っても、会えない時があります。催眠の中で、インナーチャイルドのイメージが出てこないのです。

それは、決して失敗ではありません。それでいいのです。頭(意識)では「あんなに辛かったのだから、インナーチャイルドが苦しんでいるはずだ」と思っても、そうやって子供の頃を思い出すことで、自然に癒しが終わっている事は珍しくありません。逆にとても元気な子供に会えて、かえって励まされたりします。

インナーチャイルドに会えるのは、その子が苦しんでいるのに気がつかなかった時、あるいは、その存在すら知らなかった時です。そして、その子が持っている美徳を使う時がきた時です。

インナーチャイルドとは、とても良い美徳を持っていて、それが傷つかないよう、壊されないように守っていてくれた存在です。美徳とは「自信」「信頼」「愛」「無邪気さ」「素直さ」「勇気」など、とても沢山あります。

もしあなたがそのどれかを持っていないと感じていたら、それを失ったのはいつの事だったでしょうか?そして、その時に生まれたインナーチャイルドが、それを持っているのではないでしょうか。

そして、そう思って会いに行って、もし会えなかったとしたら、もうあなたはその美徳を持っているのではありませんか?「持っていない」と思っていたのは、今までの習慣や記憶でそのように感じていただけで、本当は、もうインナーチャイルドがそっとプレゼントしてくれていたのかもしれませんよ。

五感を使う

五感とは、私たちが使っている「視覚・聴覚・体感覚・味覚・嗅覚」の、5つの知覚の事です。

セラピーが進んで、どんどん楽になっていくと、その様子を「五感が鋭くなった」と表現して下さる方がいます。それは、今まで自分が何か膜でおおわれたようだったのが、その膜が薄くなったり、なくなったりしたような感覚だそうです。

周りのものがはっきり、明るく見えるようになったり、音がクリアに聞こえたり、色々な音に気がついたり、空気の温度や湿度が、よりはっきり感じられて来たり、香りや味に敏感になったり。

このような感覚を味わう事で、現実の世界とのつながりが強くなったように感じられるそうです。

その感覚を「心が開く」と表現される方もいらっしゃいました。

セラピーをさせて頂きながら、私が教えて頂く事も沢山ありますが、これも「なるほど!」と教えて頂いた事でした。心を開くとは、五感を使う事だったのですね。

五感を使って現実の世界との交流を深めて行く、その事が「ありのままに生きる」とか「生きている実感を持つ」という事なのですね。

そしてその感覚は、言葉で教えてもらうのではなく、ご自身で体験して初めて、深く納得できるのです。

催眠によって、一度現実の世界から離れた所に行くことで、改めて真の現実と関わっていけるようになるのは、とても興味深いと思いました。

考えなくていいセラピー

近ごろ、ますます催眠療法で結果の出るのが早くなり、ご相談の幅も広がってきたように思います。

そして、初めて催眠療法を受けられる方でも、かなり深刻なお悩みの方でも、1回のセラピーでスッキリされて、驚かれる事が多くなってきました。

私から見ると「皆さまの潜在意識さんがすごい!!」と思えるのですが。

時々、おいでになった時と催眠が終わった時との感覚が変わりすぎて、少しの間「何が何だか分からない」とおっしゃって下さる方もいます。もちろん、その後しっかりと振り返りをして頂きますが、それはとても良い事だと思うのです。

悩みというのは「頭で考え過ぎる」「考えるのをやめられなくなる」という所にあります。だから、原因を探したり、解決方法を考え出す必要はありませんし、それはかえって時間を長引かせるだけです。

そうではなくて、催眠状態で深い所のトラウマを解消し、その奥に眠っていたすばらしいご自身と出会って頂くだけでよいのです。その時に「考えなくてもよい」「あるがままでよい」と思える体験ができる、それだけでいいのです。

催眠は寝ているわけではないので、催眠中に起こった事は、すべて意識していられます。でも、潜在意識の中をすべて知る事はできないように、催眠中に起こった事の意味をすべて理解する事は、きっとできないでしょう。

それでも、皆さまの中の広くてすばらしい潜在意識さんには、すべて分かっているので、意識的に考える事は必要なだけにしておけば、あとは自然に理解できていきます。

その事が「それでいいんだ」と腑に落ちる感じを持って頂けるのも、催眠療法を体験して頂くメリットだと感じます。

催眠のシンプルな効果

催眠というと「何が起きるか分からない、ちょっと怖いもの」というイメージがありませんか?

私も以前はそのように思っていました。だから開業して始めのうちは、できるだけ催眠はやらないようにしていました。

ところがある時、心理療法を受けて下さっていたお客様が、途中からごく自然に「催眠状態」に入って行かれたのです。ちょっとびっくりしましたが、そのまま進めて行くと、とても深い気づきを得られて、終わった後は、今までになくすっきりして下さったのです。

これはすごい!と思って、改めて催眠療法を学び直し、現在は、ほとんどの方に初回から催眠を受けて頂いています。そんな中で思うのは「催眠は特別な体験をするのではない」という事です。

催眠中は、いくら頑張っても、自分の潜在意識の中にあるものしか出てきません。これは心理療法も催眠療法も同じです。つまり、ご自身がいつかどこかで体験した事しか出てこないのです。ですから催眠療法を受けても「自分で想像した気がする」「催眠に入った気がしない」と感じる方が、たくさんいらっしゃいます。

それでも催眠が良い事の一つは、自分の中にあるのに、その事を忘れてしまったものと出会う(思い出す)のに最良の方法だからです。催眠以外の心理療法では、思い出せるものに、どうしても限界があります。

例えばうつ病の方は、以前はとても活動的だった方が多いです。鬱になると、全くその状態を思い出せなくなるので、まるで別人になったようで、さらに辛くなるのです。

そんな時は、催眠下で元気な頃のご自身を再体験して頂くと、本当にその時に戻ったような、元気でさわやかな気分が戻ってくるのです。

潜在意識は、意識の100万倍もある大容量の記憶装置です。その中には、今のあなたに必要な情報が、すべて収められていると言われます。

神経症やパニック障害、その他の悩みも、そのような症状がない時のご自身が、潜在意識のどこかに必ず記憶されていて、そのご自身と出会う事で、とても回復が早くなります。

このプロセスはとてもシンプルですが、催眠の高い効果の一つです。

現実の世界とイメージの世界ー2

前回のコラムの続きです。前回、現実にイメージがもれなくついてくると書きましたが、よく考えてみると、それは不自由な事でもあります。

もれなくついてくるイメージは、かなりの部分が固定化されています。例えば赤い色を見れば、自然に暖かさがイメージされるように、いつも同じものがついてきます。そのイメージが好ましいものであればいいのですが、現実に合わないものであったら、困ってしまいますね。

例えば以前、人前でとても緊張した経験があったとして、それがイメージとして固定化されてしまうと、その後同じような場面になった時、頭では「リラックスしたい」と思っても、体が勝手に緊張するようになります。

悩みの多くは、このように「イメージが固定されてしまって、他の体験ができなくなった」状態です。

広い潜在意識の中には、沢山の情報が備わっているのに、このようにイメージが固定化されてしまうと、その中の一部しか使えない事になり、とてももったいない事です。

回りの出来事を、現実とイメージとに分け、それらを自由に組み合わせていけたら、とても楽に生きて行く事ができます。

現実の世界とイメージの世界

催眠療法を受けて、とても良い、例えば理想的なイメージを体験して頂けた時「これは現実ではないのだから、イメージできてもだめですよね」というご意見を時々伺います。

確かに、いくら最高の状態をイメージしても、目の前の現実がすぐにイメージ通りになるわけではありませんね。それでもイメージする事には、とても大きな意味があります。

そもそも現実とは何でしょう?イメージと現実は、そんなにかけ離れたものでしょうか?

よく考えてみると、私たちは現実をそのまま認識しているのではありません。例えばあるケーキを見て「おいしそう、食べたい」と思うのは、それまでにそのケーキを食べた事がある人だけです。

食べた時においしいと感じた味や香り・歯ごたえ・舌触りがイメージとして記憶されていて、それを思い出せるので「おいしそう」と思えるのです。その時のカフェの心地よいインテリアやBGMの記憶も、一緒に出てくるかもしれませんね。

もし、ケーキというものを、今までに見た事も食べた事もなかったとしたら、ケーキを見ても何だか分からないし、極端な場合、素通りして気がつかない事もあります。このように、たくさんのイメージと結びついたものを、私たちはやっと現実と認識しているのです。

試しに身の回りを見て、何かのイメージ(見たり、聞いたり、触れたりした思い出)に結びついていないものを探してみませんか?ほとんどない事に気がつかれると思います。そして多くの場合、現実の情報よりもイメージの方がたくさん感じられているのです。

このように、現実を認識する時には、必ずイメージが無意識のうちに(←ここが重要)くっついていますが、そのおかげで現実がより豊かになっているとも言えます。


余談ですが、昨年亡くなったマイケル・ジャクソンですが、生前はほとんど興味がありませんでした。なので、彼の写真やDVDやCDのジャケットがあっても、全く何も感じませんでした。

ところが、子供に頼まれて、テレビのマイケルの番組を録画しているうちに「すごい人だな!」と気がつき、今ではすっかりマイケルファンです。

そうしたら、DVDやCD・ネットなどでマイケルを見かけるたびに、彼の音楽が頭の中で流れ始め、彼が歌い踊る姿が頭に浮かんできて、一気にあたりはマイケルワールド!これは現実ではないと分かっていても、とても幸せな気分になります(^^)。

心の自然治癒力

体には自然治癒力があるように、心にも自然治癒力があります。その力は潜在意識の中にあって、辛い事があっても、いつも私たちを癒そうとしてくれています。

ところが、今は沢山の情報がありすぎて「前向きに考えなければいけない」「考え過ぎないようにしなければいけない」などと、心を意識的にコントロールしようと思い込み過ぎてはいないでしょうか?

でも、心はそのような形でコントロールできるものではありませんし、その思い込みが、心の自然治癒力を弱める原因になります。その結果、生きづらさを感じたり、生きている実感が持てなくなったりします。

私たちの本体である潜在意識(心と体)は、いつも私たちを安全に、健康に生き延びさせようと、24時間休まずに働いてくれています。

だから、その力を信頼しお任せしていれば、自然治癒力が働き、心も体も健康で、幸せな生き生きとした毎日が送れるようになります。なぜなら、そのような状態がエネルギーを一番無駄なく、効率よく使える生き方だからです。

意識の余計な働きを押さえて、心の自然治癒力を発揮できるようにするのが、本当の催眠療法です。

不安と神経症の時代

少し前の話になりますが、アニメ「崖の上のポニョ」の宣伝コピーで、「不安と神経症の時代に」という言葉がありましたが、本当に現代は「不安と神経症の時代」かもしれません。

私たちは毎日、膨大な量の情報にさらされていますが、どれが自分にとって本当に役立つのか分からないままに、情報がどんどん入ってきています。

食物を食べる時は、健康に良いものを選ぶように、心の健康を保つために必要な情報は、本当はそんなにいらないのではないでしょうか。

有り余る情報は、意識に入ってきますが、これはいわば他人の情報です。それを自分に当てはめようとすると、「悪くなったらどうしよう」「失敗したらどうしよう」「病気になったらどうしよう」と、理由もなく不安になってきます。

私たちの本体は潜在意識であって、意識ではありません。その人が健康に、安全に、幸せに暮らすための情報は、潜在意識の中にすでに揃っています。ですから、私たちは、ただ安心して毎日を送ればいいのです。

けれど、現代は意識が「自分が本体だ」と勘違いしている感じです。そして不安になって、どうしたらいいのかと思っても、本当は不安になる必要はないのですから、いくら考えても答えは出ません。ない答えを求めて、いつまでも同じ所をぐるぐるとまわり続け、その結果、心身共に消耗して、神経症となってしまうのです。

不安になるのが悪いのではありません。将来の事は分からないので、心配するのは当たり前です。でも、その事で今の生活を楽しめなくなるのであれば、それはとてもおかしなことです。今は、過去から見た「幸せなはずの将来」なのですから。

催眠療法は、意識の過剰な働きを抑え、潜在意識の中の、健康に、安全に、幸せに暮らすための情報に、もう一度巡り合うための、とてもパワフルで、確実な方法です。

催眠とNLP

催眠とNLPの関係ですが、簡単に言うと、NLPは「催眠のショートカット」だという事です。なので、場合によりますが催眠のように時間がかかりません。

催眠療法のように椅子に横になる事もなく、催眠誘導を行う事もなく、しかも催眠と同程度(あるいはそれ以上)の効果を出せるものだそうです。今までのNLP講座でも、その力をたくさん見せて頂きました。

それなら催眠はもう必要がないかというと、そうではありません。催眠とNLPには、大きな違いがあります。

催眠は、意図的に意識のレベルを下げるので、現実ではない過去の体験や、未来の体験、他人の視点を実感を持って体験することができます。そして、心と体に対する癒しの効果がとても高いです。

それに対して、NLPは意識がはっきりしている(左脳が起動している)ので、今、ここにいる感覚を持ち続ける事ができます。ただし、心身に対する癒しの効果は、それほどではないように思いました。なので、左脳が強い方、心身の不調が少ない方に最適です。

心の悩みに催眠療法は必須ではありませんが、大した悩みではないと思われても、実は潜在意識では大きく傷ついている事もありますので、まずは催眠療法を受けて頂いて、その後は催眠とNLPをその時に応じて使い分けて頂くのが良いかと思います。

潜在意識的時間

催眠に入ると、体験するイメージによって実際の時間より短く感じたり、長く感じたり、時間の進み方が変わって感じられます。

潜在意識には、過去・現在・未来の区別がありません。ですから、自由に過去・現在・未来を行き来することができます。そのため、現実とは違った時間の感覚が生まれるのでしょう。そして大抵の場合、実際の時間より短く感じられます。例えば、30分しか催眠に入ってなかったように感じても、実際には1時間以上経っていたりします。

催眠中でも意識はちゃんと残っているので、催眠が終わった後で、あまり催眠に入っていなかったと感じる方が多いのですが、この「実際より時間を短く感じる」事を利用して、催眠にしっかり入っていた事を実感して頂けます。

潜在意識がその仕事を全部終えるのに、どれだけの時間がかかるかは、その時によって様々です。私は延長料金は頂いておりませんが、それはこの理由によるものです。せっかくインナーチャイルドに出会っている時に「お時間です」とはお伝えしたくありませんからね。

潜在意識を活性化

催眠が終わって、感想を伺うと、多くの方々が「不思議な感じがする」とおっしゃいます。

今までの考えや感覚から自由になって、問題が問題と感じられなくなった、何とも言いようのない「不思議な感じ」です。

それは「頭の中が真っ白になった状態」に近くて、潜在意識が活性化している状態なんだそうです。潜在意識の中には、ご自身に役に立つ情報がたくさん入っているのですが、それを、とても利用しやすくなった状態なんだそうです。

なので、その時にすぐには分からなくても、後から「落ち込み方がずっと少なくなった」「問題が気にならなくなった」「気持ちが落ち着いた」などの変化を感じられる方が多いです。

前回のブログでも書きましたが「脳がリラックスした状態」になって、潜在意識が自由になるのは、とても大切な事ですね。

催眠と健康

私が時々お世話になるカイロプラクティックの先生がいるのですが、その先生は「「カイロでは、緊張で固まった体を緩めてあげるだけです。そうすれば、体は正しい場所に自然に戻っていけるのです」とおっしゃっていました。

催眠状態にある時も、脳は緊張から解放されて、とてもリラックスした状態になります。(ただし、これはセラピーのための催眠で、催眠で逆に緊張する場合もあります)

そのため、潜在意識はのびのびと、本来の活動ができるようになります。

そして、問題の解決だけでなく、血液の流れや自律神経の働き、内臓の働き、免疫の活動までが良くなっていくようです。そして、おそらくはご自身でも気がついていない、深い部分の癒しも、同時に起こっているようです。

催眠を体験された方々は、新しい道を見つけられるだけでなく、みなさん顔色がよくなり、穏やかな、さっぱりとした表情になられます。

催眠は、心のエステのようですね。

潜在意識のすてきな計らい

このブログでも、よく「潜在意識」という言葉を使いますが、潜在意識とは、意識できない心身の働きのすべてです。

たとえば「頭の後ろの感覚」は、いつも感じているはずですが、ほとんど意識される事はありませんね。そして、意識されない間は、その感覚は潜在意識の領域にあるのです。また、寝ている時に体に起こっている事は、全部潜在意識が管理してくれています。

なので、意識と潜在意識に入っているデータ量の差は、本当に、圧倒的に潜在意識の方が多くて(1対100万以上!)、私たちはほとんど潜在意識のままに暮らしていると言っても、言いすぎではないのです。

そして、私たちがこれからどうなっていけばいいのかは、意識では分からなくても、広大な潜在意識さんには、もうすべて分かっているようなのです。

催眠療法を受けていただく前に、思い当たる原因や、どうなりたいかなど、(意識的な)お話を伺ったりするのですが、実際に催眠療法を受けて頂くと、そこに現れてくるものは、意識的な予想のさらに上を行く、思いもかけないものである事が多いです。

そして、催眠中も、催眠が終わった後の振り返りでも、これが今の一番の結果であり、潜在意識さんが最良の答えを出してくれたと納得し、改めて潜在意識さんのすてきな計らいに、とても嬉しくなるのです。

優しい潜在意識

催眠療法(ヒプノセラピー)というと、辛かった子供の頃をもう一度体験し、その時の自分を癒し、その時の出来事を良いイメージに変換する、といった流れで進むことが多かったのですが、最近、ちょっと流れが変わってきた感じがしています。

それは、子どものころに戻った時、とても良いイメージが出てきて、その時の子どもであるご自身に、エネルギーや力をもらうという流れになる事が、よくあるのです。

輝いていた時
自信にあふれていた時
楽しかった思い出

そんな記憶がよみがえってくるのです。

それは、いつも覚えている記憶だったり、全く忘れていた記憶だったりしますが、いつも覚えている記憶でも、催眠の中で改めてリアルに体験してみると、感動が一層強くなります。

「子供の頃には、いい思い出はなかった」と思っていた時は、その体験はますます感動的です。

そして、そんな輝いていた頃の自分は、今も自分の中に確かにいるのだと実感できた時、大きな喜びと安心感と自信につながります。

そんな様子を拝見していると「潜在意識は、その方をどのように癒せばいいか、そして、これからどのようにすればいいかを本当によく知っていて、一番良い方法で、それを伝えてくれるのだなぁ」と思います。

本当に、潜在意識は優しさそのもの。

こんなに頼もしく優しい潜在意識が、だれの中にもちゃんとあるなんて、本当にすばらしいと思います。

退行催眠の限界

催眠療法の中で、過去の出来事をを再体験する「退行催眠」があります。催眠療法の中で、一番重要と言われることもあります。

これは、過去の辛い出来事を催眠の中でもう一度体験し、さらに自分の好ましい、良いイメージとして再体験することで、問題を解決できるというものです。

けれど「退行催眠は効果がない」という話も耳にする所です。

それは、退行でその場面に戻っても、その時の辛い感情を上回る、好ましい感情を再体験できなければ、辛い感情は消えないという理由からです。

たとえばトラウマのような強烈な出来事の場合、その時感じた感情を上回る、好ましい感情を再体験することは、ほとんど不可能なので、退行催眠ではトラウマは解決できないのです。

確かにそのとおりです。では、退行催眠は効果がないのでしょうか?それは「いいえ」です。

適切に使われれば、退行催眠はとても大きな癒しの効果があります。

催眠療法は、潜在意識の知恵と力を呼び起こすものです。そして、現在のお客様にとって一番良い癒しの方法を教えてもらうものです。過去に問題があるからといって、お客様にその準備が整っていないまま、セラピストが無理やり退行催眠を行おうとしても、うまくはいきません。

大切なのは退行催眠を使うかどうかではなく、今のお客様に必要な癒しのプロセスを、潜在意識に行ってもらう事なのです。

ですから、退行するのがふさわしければ退行できるし、今は他のプロセスの方が効果的なら、他のプロセスが起こります。トラウマの解消も、準備を整えながら進めれば十分起こります。

催眠でどんな事が起きるかは、私にも、お客様にも分かりません。過去に戻るように誘導させて頂いても、過去の体験ができる方は80%くらいで、それ以外の方は、別の癒しの体験ができるのです。

世代を超えた癒し

セラピーで最も強力な癒しの一つは、お母さんと和解し、お母さんに無条件に愛され、大切にされた記憶を呼び起こし、その幸せな、温かい感覚を取り戻すことです。

ところが、お母さん自身が愛され、大切にされた記憶がないと、子供を無条件に愛することができなくなります。

そんな時、催眠療法では、イメージの中でお母さんのお母さん、つまりお祖母さんに出てきてもらい、お母さんを十分に愛し、癒してもらう事ができます。そして、もしお祖母さんにも愛された記憶がない場合、さらにそのお母さん(曾祖母さん)に出てきてもらい、お祖母さんを癒してもらう事ができます。

不思議な事に、クライアント様が曾祖母さんに会った事がなくても、ちゃんとイメージの中で、わが子(お祖母さん)を愛し、癒してあげる事ができるのです。

曾祖母さんがお祖母さんを癒し、お祖母さんがお母さんを癒して、そして最後にクライアント様がお母さんに癒してもらうのですが、世代を越えた癒しが、クライアント様の中で起こっているのを見守るのは、本当に感動的な体験です。

潜在意識はいつも、自分を癒し、幸せにしようとしてくれているのです。

胎児期退行を体験

7月末の退行催眠セミナーで、初めて「胎児期退行」の体験をしました。

「胎児期退行」とは、催眠でおかあさんのおなかにいた頃に戻って、その時の自分の気持ちや、お母さんの気持ちを感じたり、生まれた時のお母さんから愛された感覚や、まわりの人々から祝福されて幸せな満たされた感覚を味わう、というものです。時には、お母さんのおなかに入る前までさかのぼって、お母さんを選ぶ時の気持ちを感じることもできます。

胎児だった時の事を、大人になっても覚えている人はめったにいないでしょうが、それをイメージとして思い浮かべることができるのです。そして、もし生まれる事が望まれていなくて、その事が現在の苦しみの原因だと分かった時は、本当は望まれ、祝福されて生まれたという記憶に変えることができます。

私も先生のグループ誘導で、お母さんのおなかの中にいるイメージを出してみました。

そうしたら、私の母はその時とても忙しく、おなかにいる私のことなど、全く気にかけてくれていなかったのです。嫌われていたわけではなく、気にする必要がないという感じでした。けれど、おなかにいる私は、それがとても寂しくて「お母さん、こっちを向いて!私の事に気がついて!」と、必死で願っていたのです。

考えてみたら、これはとても納得できるイメージでもありました。確かにその時、2歳の元気盛りの姉と、体調を崩して仕事を休みがちだった父がいて、母はその2人の世話で、手いっぱいだったのでした。

実際の私は、生まれてすぐに具合が悪くなり、健康を回復したのは小学校3年生の時でした。そして、その事はだれの責任でもないし、母の看護のおかげで元気にもなれたので、生まれてすぐに病気になった事には、心理的な問題はないと思っていました。

けれど、胎児の私の思いを感じたとたん「私は母の歓心を買いたくて、具合の悪い赤ん坊になったのでは?」という気がしてきました。そして、もしその通りだとしたら、その狙いは当たったのでした。

「二次的疾病利得」という言いにくそうな言葉があります。

これは、病気になったら普通は健康になることを願いますが、病気であることで得をする場合、たとえば「今まで冷たかった人に優しくされる」という、かえって良い経験をした場合、潜在意識がいつまでもこのままでいようと、病気のままにしてくれることがあります。この言葉は、その利益の事を指します。(この場合、本人は全く自覚がありません。ただ潜在意識が生き延びようと必死なのです)

今まではその言葉を聞いても、私とは関係のない話と思っていましたが、私もそうだったかもしれないと、初めて感じました。

「病気をしなかったら、どんなに楽しい人生を送れただろう?」と、いつも思っていたのですが、病気になったからこそ、忙しい母にかまってもらえたのです。もし元気だったら、母に放っておかれて、とても寂しい子供時代を過ごした可能性もたくさんあります。

「病気でよかったのかも…」そう思うと、何とも不思議な気分です。

退行催眠セミナー

7月25日~29日に、退行催眠(年齢退行)のセミナーを受けてきました。

催眠療法にもいろいろありますが、一番大きな部分を占めるものが「退行催眠」です(前世療法も退行催眠の一種です)。

子供のころは、毎日の生活、たとえばお使いに行って帰ってくるだけのような、大人から見たら些細な出来事でも、子供にとってはわくわくドキドキの大冒険です。そして大人なら何でもないことが、とっても怖く感じられたりします。

そして、その時の怖さが潜在意識に残っていると、大人になっても、その時と同じような場面に出会うと、理由もなく怖さがよみがえってきます。

退行催眠は、催眠でその出来事があった時に戻って、その時の感情をもう一度体験し、本当はまわりの大人(たいていお母さん)にどうしてほしかったのかを思い出してもらいます。

たとえばお母さんに守ってほしかったのか、「大丈夫よ」と言ってほしかったのか、自分のことをたくさん気にかけてほしかったのか、それを思い出し、イメージの中でお母さんに伝えます。そして「こうだったら良かった」体験をイメージしなおして、怖さを安心感に変えてもらいます。

すると、潜在意識は好ましく変化したお母さんと自分の関係を、本当にそうだったと認識し、同じような場面に出会っても、今度は自分らしく平静でいられるようになります。

このように、生まれつきだと思っていた性格や癖が、実は小さい頃の些細な出来事の結果だとわかり、感情の解放とともに無理なく手放せるようになるのです。

今回のセミナーでも、ちょっとした苦手意識に焦点を当ててみて、意外な過去の出来事が出てきたことも、何度もありました。たいていの場合、その事は覚えているけれど、その時の感情は忘れていて「こんな感情を持っていたのか」と驚きます。

今回参加して一番良かったのは「潜在意識がやることは、すべてその人にとって良いことだ」と、確信を得たことです。そして潜在意識は、どうやったらその人を癒せるかを知っていて、常にその人を癒そうとしてくれているという事も分かりました。

だから我々セラピストができることは、余計な事をして潜在意識のお邪魔をしないよう、細心の注意を払う事なのだそうです。

答えが見つからない時

潜在意識と意識の割合は、今までは「9対1」と言われていました。

けれど最近の研究では、実は圧倒的に潜在意識の方が大きく、その割合はどうやら「1万対1」さらには「100万対1」と考えられているそうです。

私たちは普段、頭(意識)で判断して行動していますが、色々考えても答えが出ない時、どうしていいか分からない時、頭では分かっていてもその通りに行動できない時、そんな時は潜在意識の情報を活用しましょう。

こんなお話を読んだ事があります。

暗い夜に、ある人が落とした鍵を探そうとして、街路灯の下の明るい所を探していました。けれどいくら探しても見つかりません。

それを見た人が、その人に聞きました「このあたりで落としたんですか?」すると落とした人は「いいえ、あっちの暗がりで落としました。でもここは明るくて探しやすいので、こっちを探しているんです」と答えました。

それを聞いた人は、持っていた懐中電灯を渡して、落としたあたりを探すようにアドバイスすると、すぐに鍵は見つかりました。


私たちの考えもこれと似ています。頭で考えても答えが見つからない時は、潜在意識に聞いてみましょう。答えは膨大な情報を持っている潜在意識の中に、ちゃんと用意されています。そして何が必要な情報かも、潜在意識はすでに知っています。

催眠療法によって必要な情報にアクセスできた時、それは思ってもいなかった事であることが多いので、その感動はとても大きいものがあります。

忘れてしまった感情

催眠療法を受けて頂く時、催眠に入る前に伺ったお話と、催眠で出てくるイメージが、かなり違う事がよくあります。

例えば「主人は何も言わない人で、毎日の会話はないけれど、別にそれでもかまわない」とおっしゃっていた方が、催眠の中では「主人と色々な話がしたいのに、主人は背中を向けて、黙って座っている。とても寂しい」という感情が表れてきたりします。

実はその感情は、無意識のうちににフタをされてしまっていて、意識には上ってこないけれど、消えたわけではないので、催眠状態では、それが正直に現れてくるのです。

そしてその感情こそ、開放して欲しがっている感情なのです。催眠の中でその感情をもう一度感じ、本当はどうして欲しかったのか、例えば、こちらを向いて、笑顔で「うんうん」と話を聞いてくれているイメージに直して、その時のいい感情を体験しなおすと、とてもすっきりします。

終わった後に「こんな風に思っていたなんて、想像もしていませんでした」とおっしゃる方も多いです。

このように、私たちの潜在意識の中にある感情は、意識されていないものも沢山あって、そんな感情のなかに、頭で考えている事と違っているものがあると、「頭ではわかっているのに、できない」とか「感情のコントロールが難しい」事態がおこります。

忘れていた記憶

問題を解決するために、潜在意識からのメッセージを受け取る時、そのメッセージ(イメージの形で届けられます)は、時々すっかり忘れていた、あるいは解決した、終わったと思っていた事柄として現れてくる事があります。

そんな時は、かなりの衝撃的というか、思いもよらない方向からのアタックを受けた感じです。

でも、そのイメージ(出来事だったり、人物だったりします)を再体験したり、話したくても話せなかった事を伝え合って、そのイメージの中の、それまで気がつかなかった暖かい部分、美しい光の部分に気がつくと、それまでの苦しい思いは開放され、すーっと心と体が楽になります。

催眠から戻って、振り返ってみると、その事柄は確かに「知っていた」出来事だけれど、頭(意識)で考えていた時とは、まるで見方が違って感じられます。

そして、忘れていたり、大したことではないと思っていた出来事が、実はとても大切な、貴重な体験だった事に、改めて驚かされます。

心の中の宝物

色々な理由で、セラピーを受けに来て頂いていますが、似たような理由でいらして下さっても、催眠療法で出てくる潜在意識からのメッセージは、本当にお一人お一人、全部違っています。

けれど、どんなものであっても、今のその方にとって、一番よいメッセージである事に変わりはありません。

本当に、だれの心の中にも、豊かな宝物のような、潜在意識のメッセージが沢山隠されているんだなと感じます。

このようなメッセージは、たいていの場合、ご本人にとって「前から知っていた」「そう思っていた」ものです。

でも、その事を頭で分かっていたのと、潜在意識からのメッセージとして受け取ったのでは、納得の仕方が全然違います。催眠療法で受け取る時は、理屈ではなく、本当に「腑に落ちる」のです。

頭で考えている時は、他の考えと比べたりして、どれが正しいのか迷ってしまう事もありますが、「腑に落ちた」事は、他にどんな考えがあろうとも、その方にとって「正しい」と感じられるのです。だからもう迷いがありません。

潜在意識の中に眠っている宝物を、少しずつ発見していくのは、とても楽しい作業です。

潜在意識とイメージの力

催眠状態とは、潜在意識と繋がりやすくして、普段はなかなか自覚することのない潜在意識からのメッセージを、受け取りやすくなった状態と言えます。

潜在意識とのコミュニケーションにはイメージを使うので、催眠状態とは、イメージがとても浮かびやすい状態とも言えます。

催眠状態にあっても、別に寝ているわけではないので、催眠療法を受けている間の出来事は、終わってからもすべて覚えていられます。なので、時々「本当に自分は催眠状態にあったのだろうか?」とか「本当に潜在意識からのメッセージだったのだろうか?」「自分で勝手にイメージを作り上げただけだったのでは?」などと、疑問に思われる方もいらっしゃいます。

確かに何かをイメージする時、潜在意識から出てきたものか、自分の意識が作り上げたものか、区別するのはとても難しいかもしれません。

出てきたイメージが、予想していたものではないのなら、それは潜在意識から出てきたイメージだと解釈していいのですが、それでも疑いだしたら切りがありませんね。だって、意識も潜在意識も、自分の中にあるものなのですから。

私は、どちらでもかまわないと思います。

大切な事は、そのイメージから何を受け取るかという事。そして、そのイメージが出てきてくれたお陰で、とても心が開放され、周りの世界との関係がよくなって、自分を好きになれる事。

イメージとは「自分が自分に与える最強のエネルギー」と言われます。そして「人間が持つ最強の力」と言われます。

イメージの世界を大切にして、自分にたくさんのエネルギーを与えてあげましょう。